日常と非日常は紙一重(スモール・ソルジャーズを語る)
おばんです。カニです。
今回はジョー・ダンテ作品の紹介です。
ジョー・ダンテと言えば?
あの可愛らしいギズモ?
それともピラニア?
はたまた恋人がゾンビになってしまうという
ゾンビ・ガール?
ざ ん ね ん
こ れ で す
1998年公開の「スモール・ソルジャーズ」でございます。
今は亡き木曜洋画劇場で観たという方もいるんじゃないでしょうか?
もうね、これ大好きなんですよ
身近に存在しているおもちゃが襲ってくるという恐怖を見事に描いた一作です。
怖いトイス〇ーリーみたいなものです。
以下に詳細を綴らせて頂きます。
・あらすじ
玩具メーカーがある日、巨大メーカーに買収され、何がどうなってそういう考えに至ったのか
玩具にマイクロチップを埋め込む結果自我を持ち人間に迷惑を掛ける以上!
フィギュアが自我を持つとかおっきなお兄さんも大喚起
同じジャンル(?)のチャッキーさんは、結構禍々しい経緯を経て誕生しましたが、こちらはなんとマイクロチップ。ハイテク。おまけにこれが軍事用というのだからさあ大変。
そもそも、この問題があり過ぎるフィギュア達をリリース前にも関わらず勝手に開封しなければこの問題も起きな(ry)
こういった作品で有能な科学者って一握りしか存在しないのでは…?
有能でも大体マッドなイメージ。
・見所
①アニマトロニクスで動くフィギュア達
アニマトロニクスを駆使して自由に動くオモチャ達。
この作品より数年前も前に、かのピクサーがトイ・ストーリーを生んだ。
全編CGで描かれた、美麗かつ、子供のみならず大人までもが夢中になったあの超名作。私も勿論大好き。
では、この作品は単なる二番煎じなのか?
私はこの作品を、何時までもオモチャが大好きな大人に向けた大人のトイストーリーなのではないかと考える。大人のオモチャ(意味深)
現にこの作品はかなり過激である。
殺人未遂もあるし殺形なんて当然のごとくある。ポロリもある。
バービー人形があんなに酷い目に合う作品もこれだけだろう。
この様に、人形も人間もお互い一切の容赦なく血を血で洗う闘いを繰り広げるのがこの作品なのである。規模が小さいだけで本当に戦争ですよコイツぁ…
こんなの子供に見せちゃいけません。トラウマまったなし。
②ユニークな舞台設定
舞台設定というより、人間&味方のフィギュアVS敵のマッチョフィギュアという構図なので、舞台は必然的に我らヒューマンが作りし家屋を中心に繰り広げられる。
個人的な意見なのですが、日常を舞台にしつつも非日常が繰り広げられる展開が大好きです。某ポッターでも魔法界より現実の町並みで魔法を使用するシーンの方がワクワクしました。
ジョー・ダンテ監督はこの手の味付けが抜群で、現実と乖離し過ぎない、つまり実際にありそうというラインをついてくるのが非常に上手い。
使用する武器にしても民家にあるラケットやミキサーなど、日常が色濃く残ったまま異世界へ誘ってくるので非常に楽しい。実際ミキサーは万能。ミキサー先輩。
電子レンジ,ディスポーザー,ミキサー
これさえあれば侵入者が来ても大丈夫!セ〇ムいらない!
③ジョー・ダンテ監督作品の作風
ジョー・ダンテ監督作品はいつも心を少年時代に戻してくれる。
オモチャが動く、怪しい隣人の秘密を暴く、不思議なペット…etc
成長するにつれて忘れがちなワクワク感や恐怖。
日常に潜む一つ一つが新鮮で、心を騒めかせてくれた。
それらをギュッと詰め込んで私たちに届けてくれる。
どの作品も遊び心とユーモア、そして恐怖が沢山詰まっている。
・総評
どうしてもグレムリンの陰に隠れがちですが、個人的にはこの作品こそが監督の本領なのではないかと考えるぐらいには面白い。溢れるブラックユーモアと人形VS人間という不思議な構図はいつどのタイミングで観ても楽しい。